最新のスマホのCPUのスペックを比較
多くのスマホメーカーは、ユーザー層に合わせて高価格帯のハイエンド機や低価格帯のローエンド機を用意しています。
これらの違いは主にスマホの性能の違いにあります。主に大きく違うのはカメラの性能、バッテリー容量、メモリ容量、そしてCPUの性能です。
CPUの性能が高いと、スマホがサクサクと動作しますが、性能が低いといわゆるモッサリしたり、カクカクしたりします。
スマホの性能を図る上でCPUの性能は非常に重要な指標です。
なのでスマホの処理速度を見るには、搭載されているCPUのスペックを確認するのが基本となります。
Apple製品なら、Apple製のCPUのAシリーズが使われています。
最新のハイエンド機には最新のCPUが使われており、廉価版には型落ちが使われることもありました。
Androidスマホの場合は、QualcommのSnapdragonシリーズがよくつかわれています。
Snapdragonは、XperiaやAQUOSなどの国産スマホからOppoやXiaomiなどの中華系のスマホ、ASUSの台湾メーカーのスマホにも使われています。
また、Snapdragonは性能ごとに、廉価版スマホに使われる安価な400番代、ミドル機に使われる600番、700番があり、ハイエンドスマホ用の800番とバリエーションが豊富にあります。
GoogleのPixelシリーズは、Pixel6からはGoogle独自のCPUであるTensorを搭載するようになりました。Pixel 7、Pixel 7aはTensor G2を搭載しています。
この他にもHuawei スマホに搭載しているHuawei製のKirinシリーズを搭載しています。
CPUも独自の物が乱立するようになり、どのCPUが優れているのかが分かりづらいくなってきました。
そのため、ベンチマークアプリなどで処理速度を計測して比較する必要が強くなってきました。
今回は、新型のCPUのスペックをベンチマークアプリGeek Bench 5を使って、シングルコアとマルチコアで比較しています。
CPUのベンチマーク比較
スマホのシェアのほとんどを占めるAppleのAシリーズとSnapdragonシリーズ、GoogleのTensor、HuaweiのKIRINの4種の数値を調べて比較してみました。
Snapdragonは、廉価モデルの400番からハイスペック用の800番のCPUを載せています。
CPU名 | シングルコア | マルチコア | 搭載機種 |
Apple A14 Bionic | 1416~1586 | 3900~4204 | iPhone 12 |
Apple A15 Bionic | 1708~1744 | 4380~4853 | iPhone 13 iPhone 13 Pro Max iPhone SE |
Apple A16 Bionic | 1871~1874 | 5365~5483 | iPhone 14 iPhone 14 Pro iPhone 14 Pro Max iPhone 15 iPhone 15 Plus |
Google Tensor | 969~1001 | 2670~2739 | Google Pixel 6 Google Pixel 6a |
Google Tensor G2 | 1027~1028 | 3004~3012 | Google Pixel 7 Google Pixel 7 Pro Google Pixel 7a |
Snapdragon 480 5G | 502~504 | 1600~1637 | Nokia X20 Xperia Ace III Oppo A55s AQUOS wish |
Snapdragon 690 5G | 570~590 | 1595~1717 | Sony Xperia 10 III Lite AQUOS sense6 |
Snapdragon 765G | 570~582 | 1763~1911 | Google Pixel 5 Galaxy A52 5G Xiaomi Mi 10T Lite 5G |
Snapdragon 888 | 1009~1115 | 3338~3567 | Sony Xperia 1 III Xiaomi Black Shark 4 Pro |
Snapdragon 8 gen 1 | 1191~1241 | 3594~3851 | Galaxy Z Fold4 |
Snapdragon 8 gen 2 | 1332 | 4771 | OnePlus 11 |
HiSilicon Kirin 9000 | 933~979 | 3329~3370 | Huawei P50 Pro |
まとめ
こうして比較するとAシリーズは相変わらず処理が早く、Snapdragonは遅れを取っている印象を受けます。
iPhoneは汎用機ではないので、CPUと基盤、OSがベストパフォーマンスを出せるように設計されている事がポイントのようです。
また、Googleも自社製のTensorを使う事で高速処理化を目指していると言われています。
計測結果として、現段階では、Snapdragonの700番と800番の中間ぐらいの処理速度となっています。
まるで、F1のレギュレーションのように、フェラーリやメルセデスのようにすべて自社設計で高性能化を目指すのか、レッドブルやマクラーレンのようにエンジンとシャーシのベストバランスで高性能化を目指すのかに似てる気がします。
今後も、スマホ本体だけでなくCPUの開発競争も激化しそうです。